平成28年度第Ⅱ四半期<7月~9月>の業況は、前年同期比で「好転企業」14.9%、「悪化企業」32.2%となり、「好転企業」から「悪化企業」を差し引いたD.I.値は▲17.4と前期に比べ3.5ポイント悪化しました。規模別でみると、小規模企業のD.I.値は同3.7ポイント悪化し▲6.7、非小規模企業は1.6ポイント悪化し▲27.9となりました。全体としては、10期連続のマイナス水準で、網走市における景気停滞感は依然として続いており、厳しい状況のもとに置かれています。
とくに業種別でみた業況は、サービス業が11.8ポイント改善してプラマイゼロ、製造業は23.3ポイント改善され▲21.1となったものの、他の3業種では業況の悪化が見られます。特に建設業は前期の12.5から26.8ポイント大幅に悪化し▲14.3、卸売業は17.7ポイント悪化し▲35.3、小売業は11.4ポイント悪化し▲28.6となりました。
次期<10月~12月>の業況判断D.I.は4.2ポイント改善の▲13.2を予想しており、規模別でみると、小規模企業のD.I.値は▲3.3、非小規模企業は▲23.0となっており、若干の改善が予想されている。しかしながら、業種別では建設業▲4.8、製造業▲5.3、卸売業▲35.3、小売業▲14.3、サービス業▲11.1と全ての業種でマイナスとなっており、全体としても局面には変わりがないと言えます。
経営上の問題点としては、「人材不足」「得意先減少」「人件費増」「同業者間の競合」が上位を占めており、建設業とサービス業では前回に続き「人材不足」が問題の首位となっています。また、建設業のD.I.値は26.8ポイント落ち込みましたが、「諸経費増」が前回の5位から2位に上がっていることから、「売上の不振」「同業者間の競合」の問題と合わせてかなり深刻な状況と推察されます。