平成28年度第Ⅰ四半期<4月~6月>の業況は、前年同期比で「好転企業」18.0%、「悪化企業」32.0%となり、「好転企業」から「悪化企業」を差し引いたD.I.値は▲13.9と前期に比べ4.5ポイント改善しました。規模別でみると、小規模企業のD.I.値は同3.7ポイント改善し▲3.1、非小規模企業は4.6ポイント改善し▲26.3となりました。全体としては、9期連続のマイナス水準で、網走市における景気停滞感は依然として続いており、厳しい状況のもとに置かれています。
とくに業種別でみた業況は、建設業が26.8ポイント改善してマイナスからプラスに転じ12.5になったものの、他の4業種では依然としてマイナス水準となっています。特に製造業は前期と比較し、26.8ポイントと大幅に悪化し▲44.4となりました。次いで卸売業の▲17.6(19.9ポイントの改善)、小売業の▲17.2(2.4ポイントの悪化)、サービス業の▲11.8(3.3ポイントの改善)となりました。
次期<7月~9月>の業況判断D.I.は2.5ポイント改善の▲11.4を予想しており、業種別では建設業0、製造業▲16.7、卸売業▲17.6、小売業▲37.9、サービス業8.6と2業種でプラスもしくは同水準を示しましたが、小売業が20.7ポイントも悪化が予想されており、全体としても局面には変わりがないと言えます。
経営上の問題点としては、「人材不足」「同業者間の競合」「得意先減少」「売上の不振」が上位を占めており、建設業とサービス業では「人材不足」がより顕著に現れています。また、製造業のD.I.値は▲44.4と大幅に落ち込みましたが、他の業種に比べて「諸経費増」や「人件費増」が上位に来ていることから、「売上の不振」「同業者間の競合」の問題と合わせてかなり深刻な状況になっていると言えます。
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